戸建住宅を新築するならZEH(ゼッチ)は当たり前。その理由は?

ZEH CO2削減 注文住宅 ZEH ZEH+R LCCM

環境問題が深刻化する中、住宅部門からのCO2削減が大きな課題の一つとなり、日本政府は、2030年には全ての新築住宅をZEH(net Zero Energy House)、ゼッチ住宅にするとの方針に則り、注力しています。

僕にはコストのかかるZEH(ゼッチ)にする意味が判らない。教えてください。

これから戸建住宅を新築するなら、ZEH(ゼッチ)しか考えられないはっきりした理由があります。説明いたします。

国からの補助金を受けながら、地球環境を守り、快適な健康住宅が建てられるZEH(ゼッチ)住宅。費用対効果の高いZEH注文住宅を新築するために、知っておきたい点にも触れています。

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戸建住宅を新築するなら、ZEH(ゼッチ)しか考えられない理由

国内の住宅を全棟、ZEH化する計画があります

政府のロードマップによると、2050年には、住宅部門でゼロエネを実現します。省エネ対策・木材利用促進を図る「建築物省エネ法改正案」が4月22日、国会に提出されました。

改正法では、原則、

  • 令和7年度以降に新築される全住宅と全建築物で省エネ基準適合を義務化。国内の住宅・建築物、全棟ZEH・ZEB化を実現してゆく
  • ZEH・ZEB水準の省エネ性能確保のため、令和12年度以降に新築される住宅と建築物で誘導基準をZEH・ZEB水準に引き上げます。

言い換えれば、令和12年には新築住宅は当然、ZEH。

つまり・・・

これから戸建住宅を新築なさる方は、新築に際し、今、ZEHを上回る性能で家を建てておかないと、定年間近や定年後の老後資金が必要となる時期に、ZEH化リフォームに多額の改築費出費が発生する可能性がある訳です

戸建て住宅だけでなく、集合住宅ZEH-M(分譲・賃貸)を含め、ZEHは、もう、当たり前になりつつあります。その一つのステップとして、政府は2021年4月以降、建築士に対し、戸建新築を考えている施主の方々に対する『省エネ性能の説明』が義務化されています。

省エネ性能の説明は建築士の義務

建築物省エネ法に基づき、2021年4月以降、建築士が、戸建新築住宅を考えている施主に対し、当該住宅の省エネ性能を分かりやすく説明する説明義務制度があります。

建物の省エネ法適応の判定に必要な計算:①建物外皮の断熱性 ②設計一次エネルギー消費量

本来、戸建住宅設計に際し、建築業者さんより、施主に対し提示されるべき数字ですが、義務化が遅れたのは、残念ながら、業界でこの計算のできない業者さんが存在しているためです。

ZEH経験のない業者さんや、ZEH経験の浅い業者さんに依頼した結果、低断熱・低気密住宅を新築し、太陽光発電設備をつけたのに、寒くて暑い不快な住環境に苦しみ、光熱費の高さに悩む。これでは、お金と労力をかける家づくりですのに、余りにも、馬鹿げています。

更に、退職前後に多額のリフォームコストが発生する可能性が大きいのであれば、尚更の事。

省エネ法適応の判定値の計算をしっかりとこなし、省エネ性能を確保した快適な住環境を実現してくれる業者さんを選びたいものです

  • エネルギーを使わなくても快適に住まえる高気密・高断熱の外皮性能の高い住宅
  • パッシブデザイン(彩光・風通しなど)を駆使し、部屋ごとの気温差のない、夏涼しく冬暖かい快適な住環境を備える健康住宅
  • 光熱費が抑えられる
    その様な健康ZEH住宅を新築することが、初期投資は若干、嵩んでも、費用対効果が高く、満足度の高い夢我が家を手に入れる事ができるのではないでしょうか。

 

ZEH推奨ポイントとZEH採用の決め手

出典:SIIホームページ ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業 調査発表会2022資料

当初ZEHを希望していなかった施工主がZEHを採用した決め手は

  1. 補助金がもらえる
  2. 光熱費の削減効果
  3. 快適な住環境の実現
  4. 資材会社の光熱費資料
  5. 初期投資のないPV[注]導入

引用元:SIIホームページ ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業 調査発表会2022資料

[注]  PVとはPhotovoltaicの略、太陽光発電の英訳はPhotovoltaic Power Generation。

初期投資のないPV導入

新築時の経済負担を軽減する方策として、リース会社や機器提供会社を介した TPO (Third Party Ownership)型ZEHを確立し、ZEH普及を応援しようというシステムがあります。

出典:SIIホームページ ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業 調査発表会2022資料

戸建住宅を新築するなら、こんなエコハウスが欲しい

費用対効果の高いZEH注文住宅を新築する際、知っておきたい太陽光発電容量、建物外皮断熱性能についての概要です。参考情報としてご利用ください。

無駄のない太陽光発電容量にする

年間を通じ、自家消費で使い切れる容量の太陽光発電を設置する。ここが大切なポイントになりますが、気をつけたい点があります。

それは、ZEHのネット・ゼロ・エネルギー計算には、テレビ・冷蔵庫・PC・携帯・オーディオセットなど、生活に欠かすことのできない家電のエネルギー消費量が含まれていないこと、また、日照時間の短い冬季不足分を考慮せず、通年でネット・ゼロとなっている点です。

では、リアルなゼロエネ住宅にするためには、何が必要なのでしょうか?

自家消費に必要な太陽光発電容量

家庭用の太陽光発電の設置費用は1kW当たり20万~30万円程度が相場です。現実的なイメージで例えると、4人家族で平均消費電力は約4.5kWとすれば、太陽光発電で電力をカバーするとなると、100万円以上の設置費用が必要です。     引用元:マイナビニュース

4人家族で家中のエネルギーコストをゼロにするには、概算で、ZEH規定値の50%増に相当する6.5kW程度の発電容量、設置費用は200万円弱となりそうです。

建築士との打ち合わせの折に、詳しく、ご相談なさってください。

発電量は季節により増減する

日照時間の長い夏と、短い冬では、当然、発電量が異なります。

太陽光発電の設置位置・傾斜角、太陽光を上手く取り入れるパッシブ設計、建物躯体の高断熱性・高気密性など、冬季の発電量低減を補う建築士の工夫が必要です。季節毎の発電量と、エネルギー消費量のバランスが取れる様、十分な工夫をした上で、個々のケースに見あった太陽光発電容量を決める必要があります。

太陽光パネル設置の注意点

かつては日本製が主流であった太陽光パネルですが、現在では、中国製が世界市場の8割以上を占め、その大半が新彊ウイグル自治区における強制労働、その他地域製品であってもウイグル人強制労働を使った低コスト製品となっています。

人権侵害を犯している中国製太陽光パネルの輸入を禁止した米国に続き、EUもウイグル地域からの製品排除を検討していますが、日本国は如何なのでしょうか?

チベット侵略・モンゴル侵略・ウイグル侵略と大陸を武力拡大し、現在でも非常に多くの方々が、国を追われ、自国語を学ぶ権利や民族文化を身につける機会を奪われ、自由を剥奪され、命を奪われ、特にウイグル民族に対する抑圧は、非常に深刻です。

武力で国を奪い、人々の命を奪うこの種の人権問題は、人間として、行政機関として、国として、決して無視してはいけない問題です。消費者として、若干コスト高となっても、国産の太陽光発電システムを、是非、お選びください。人間として決して犯してはいけない罪を重ねる国家の製品には、断固、背を向け対応する事が、日本国政府が中国製太陽光パネル輸入禁止を実施していない現在、日本国民として、一人の人間としてできる大きな功徳となり、日本国内産業の活性化にもつながるのですから。

建物躯体性能をしっかりと確保

エネルギーを自給自足した上で、施主が冬暖かく、夏涼しい、快適な住環境を備えた健康住宅を実現するためには建物躯体性能をしっかりと確保する必要があります。

気密性能 C値

床周り・壁・窓・ドアなどの隙間から冷たい空気が流れ込まない様にすため、気密性C値も大切な基準。C値が小さい程、隙間の小さい高気密住宅となり、施工技術により大きな差が出る部分です。C値1.0cm²/㎡以下が目安と言われていますが、優秀なZEHビルダーさんはC値 0.5cm²/㎡を下回る高気密性を確保しています

断熱性能 Ua値

Ua値は住宅の外皮(天井・屋根・壁・床・窓等)から、熱が家の外に逃げているのかを表す数値。Ua値が小さい程、高断熱住宅となりますが、それだけではなく、太陽熱を取り込み、冷たい空気の侵入を防ぎ、換気の熱ロスを防ぐ。設計の工夫が大切です。

  • 窓面積に対する窓フレーム面積率が小さいほど、高断熱。大きな窓は高断熱。
  • 窓ガラス内側にLow-Eコーティングすると高断熱。
  • 南側に日射取得型ガラスを選ぶ:冬季、日射熱を取込む。
  • 窓フレーム素材は木や樹脂が高断熱。
  • ダブル断熱で断熱性能を高める。
  • 採光などパッシブデザインを駆使し、日射熱を室内に取り込む。
  • 熱交換換気を採用し断熱性能を高める。

日本は南北に長い国ですから、気温差が大きく、当然、沖縄と北海道が同じ断熱性能と言う事はありえないので、日本全体を8つの地域に分け[注]、各区分地域で基準となるUa値を表示。

[注]リンクPDF上、住宅建築を予定される市町村名を [COMMAND+F] で検索すると、C欄に地域区分が表示されます。

HEAT20 G3グレード 高気密・高断熱の外皮性能の高い住宅

Ua値 = 建物から逃げる熱量/ 住宅の外皮面積

部屋ごとの気温差の少ない、夏涼しく、冬暖かい快適な住環境を備えた省エネ健康住宅新築には、HEAT20における G2グレードを上回るG3グレードに近い設計が理想的です

下記グラフは、ZEHに住んでからの施主の実感を数値化した表です。Ua値0.28以下の住宅ではZEHに住んでからの快適な住環境を実感しているとのデータが多く寄せられています

出典:SIIホームページ ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業 調査発表会2022資料

 

戸建住宅ZEH水準を上回る住宅等級6・7の設定

国土交通省、経済産業省、環境省の3省は令和3年11月4日の合同会議で、住宅性能表示制度の断熱等性能等級に、HEAT20 G2・G3相当の等級6・7を新設。暖冷房一次エネルギー消費量の削減率を目安に、等級4(省エネ基準)に対し概ね30%削減できる性能を等級6(HEAT20 G2仕様で試算)、40%削減となる性能を等級7(HEAT20 G3仕様で試算)とする考えを示し、令和4年10月1日施行となりました。

2030年目標、2050年カーボンニュートラル達成に向かい、性能強化の傾向は続きます。

出典:経済産業省ホームページ 2021年11月4日3省合同会議 国交省会議資料

地域区分5であれば、戸建住宅断熱等級7のUA値は0.26。真の健康エコ住宅仕様を望まれる場合、このレベルが理想的です。

日本は南北に長い国ですから、気温差が大きく、当然、沖縄と北海道が同じ断熱性能と言う事はありえないので、日本全体を8つの地域に分け[注]、各区分地域で基準となるUa値を表示。

[注]リンクPDF上、住宅建築を予定される市町村名を [COMMAND+F] で検索すると、C欄に地域区分が表示されます。

潜熱蓄熱材を活用

潜熱蓄熱体PCM(Phase Change Material)機能をもつ建材が活用できるそうです。例えば

塗り壁材に含まれているマイクロカプセルに内包された潜熱蓄熱材(PCM)が、室温が上昇すると熱を吸収して融解し、室温が下がると熱を放出して凝固します。冬の日射熱を夜間の暖房の活用やオーバーヒートを抑制し温度差を少なくします。  出典:東北木材株式会社ホームページ

建築士との打ち合わせの折に、詳しく、ご相談されると良いのではないでしょうか?

 

ZEH(ゼッチ)住宅、機能による違いと補助金について

最後に、各種ZEH(ゼッチ)の違いと、補助金概要についてまとめました。

ZEH(ゼッチ)とは

ZEH(ゼッチ)住宅とは? [注1]
自宅で使うエネルギーと同じだけのエネルギーを、太陽光発電で創る事のできる住宅。 ①高断熱住宅 ②熱効率の高い設備機器を使用 ③太陽光発電による創エネ機能を備える。

[注1] 年間でネット・ゼロ。①HEAT20の外皮性能G1 ②建築物省エネ法の一次エネルギー基準値20%削減 ③家電を除いた創エネ機能

ZEH+(ゼッチプラス)とは

ZEH+(ゼッチプラス)住宅とは?
ZEH(ゼッチ)省エネ基準から、25%以上、一次エネルギー消費量を更に落とした省エネ住宅。加えて、以下3点のうち、2つ以上を導入した高性能ZEH住宅。
①更なる高断熱住宅 ②HEMSによるエネルギーマネジメント ③自家消費拡大措置のための充放電設備、または、充電設備を備えた高機能ZEH住宅。

 

次世代ZEH+(ゼッチプラス)とは

次世代ZEH+(ゼッチプラス)住宅とは?
ZEH+の機能に加え、以下のいずれか1つ以上を導入した次世代高性能ZEH住宅。
①蓄電システム ②燃料電池 ③V2H充電設備(充放電設備)④太陽熱利用温水システム

注2:令和2年度(2019年)に導入されたZEH+R:ZEH+の要件に加え、レジリエンス(防災力)強化措置が講じられた高性能ZEHと同様の定義となっています。

 

2022年度 ZEH、ZEH+、次世代ZEH+ ゼッチ補助金額

 

ZEHビルダーから情報を入手

戸建住宅を新築するなら、ZEH(ゼッチ)しか考えられない理由。ご理解いただけましたでしょうか。建築士と打ち合わせの際、ご活用いただける要点を第2章に、補助金概要は第3章にまとめておりますので、是非、ご活用ください。

Ua値0.28以下、Heat20・G3グレードの住宅では、ZEHに住んでからの快適な住環境を実感しているとのデータが、施主の方々から多く寄せられています。エネルギーを自給自足した上で、ご家族が部屋ごとの気温差の少ない、夏涼しく、冬暖かい快適な住環境を備えた省エネ健康住宅を実現するには、建物躯体性能をしっかりと確保したHEAT20におけるG3グレードに近い設計が理想的です。断熱等性能等級でいえば等級6.5を目指したいものです。 

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