住宅部門からのCO2排出量削減は、2050年カーボンニュートラルの実現、脱炭素社会実現に向けた重要なテーマのひとつとなっています。「住宅の生涯」に関わるCO2排出量をマイナスとするLCCM住宅整備推進事業、停電時に夜間でも電気を使う生活を可能にしてくれる蓄電装置を搭載した高性能ZEH。本日現在、令和7年度(2025年度)の情報は公表されていません。開示あり次第、情報を更新します。
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【2024年度】ZEH・ZEH+・次世代ZEH+・LCCM補助金
自然環境を守る省CO2・省エネ機能を備え、冬暖かく夏涼しい、部屋ごとの温度差のない快適な住環境を備えた健康住宅に住みたい。安心して住まえる耐震性の高い家に住みたい。これは、家づくりを考えている方々に共通したお望みだと思います。
加えて、自然災害が相次ぐ昨今、停電時に、夜間でも電気を使う生活を可能にしてくれる蓄電装置を搭載した高性能ZEH、「住宅の生涯」に関わるCO2排出量をマイナスとするLCCM住宅に対する関心が高まっています。
【2024年度】ZEH支援事業:経済産業省・環境省
ZEH(ゼッチ)支援事業、次世代ZEH+実証事業は、経済産業省と環境省による国の補助金制度。
戸建住宅ZEH補助金額
令和6年度のZEH補助金詳細については、こちらの記事をご参照ください。
ZEH公募スケジュールZEH、ZEH+
- 新規取組公募期間: 2024年4月26日 〜 2024年8月30日
- 単年度事業公募期間: 2024年4月26日 〜 2025年1月7日
- 複数年度事業公募期間:2024年11月5日 〜 2025年1月7日
公募方式:先着方式
【2024年度】ZEH・ZEH+補助金 公募スケジュール
[注] スケジュールは変更となることがあります。SIIホームページ各補助事業における公募情報にて、最新情報をご確認ください。
【令和5年度】地域型住宅グリーン化事業:国土交通省
地域における木造住宅の整備を図り、環境負荷低減を図るため、地域財の活用促進。地域材を用いた省エネ性能等に優れた木造住宅の整備等に対する支援事業です。
LCCM住宅整備推進事業、地域型住宅グリーン化事業は、国土交通省による国の補助金です。
以下、令和5年度の参考情報です。
補助金額
- 認定長期優良住宅、ZEH・NearlyZEH :140万円/戸
- 認定低炭素住宅、ZEH Oriented :125万円/戸
応募期間
令和5年4月28日(金)~令和5年6月2日(金)
【令和6年度】LCCM住宅整備推進事業:国土交通省
LCCM補助金額
♠ 掛かり増し費用の1/2以内 [注]
[注] 設計費と建設工事等における補助対象工事の掛かり増し費用、その合計額の1/2以内
公募期間
令和6年 5月 17 日(金)~令和7年1月 20日(月)
対象となる住宅要件
常時居住する戸建専用住宅
主な補助要件
以下、全ての要件を満たす新築戸建住宅
- 強化外皮基準(1-8地域の平成28年省エネルギー基準(ηAC値、気密・防露性能の確保等の留意事項)を満たした上で、UA値 1.2地域:0.4[W/㎡K]以下、3地域:0.5[W/㎡K]以下、4~7地域:0.6[W/㎡K]以下)
- 再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量(「その他一次エネルギー消費量」は除く)から25%以上の一次エネルギー消費量削減するもの
- 再生可能エネルギーを導入(容量不問)するもの
- 再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量(「その他一次エネルギー消費量」は除く)から100%以上の一次エネルギー消費量削減するもの
- 以下のいずれかの方法で、LCCO2を算定し、結果が0以下となるもの
・CASBEE-戸建(新築)2018年版、2021年SDGs対応版
・LCCM住宅部門の基本要件(LCCO2)適合判定ツール - 住宅の品質について、CASBEEのB+ランクまたは同等以上の性能を有するもの(長期優良住宅認定など)耐震性については、募集要領 、交付申請等マニュアル参照
- 交付決定を受けた年度に事業着手するもの
- 住宅の立地が「土砂災害特別警戒区域」に該当しないこと
- 住宅の立地が「災害危険区域」に該当しないこと。
- 住宅の立地は都市再生特別措置法第88条第5項の規定により、当該住宅に係る届出をした者が同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていないこと。
LCCM住宅(ライフサイクルカーボンマイナス住宅)とは?
ZEHのその先にあるとされているのが、LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅。太陽光発電システムによる創エネを更に充実させ、地元の木材を積極的に活用する事で建設、 居住 、修繕・更新・解体の各段階を通じた「住宅の生涯」に関わるCO2排出量をマイナスとする住宅。
LCCM住宅のマニュアル・様式など関係資料が一般社団法人 環境共生住宅推進協議会ホームページにて、公表されました。参考程度に目を通してみてはいかがでしょうか。
新しい名称やレイティングがでてきますので、簡単にまとめてみました。
LCCM住宅の応募要件 CASBEE B+って、どういう意味?
LCCM住宅の応募要件に『CASBEE B+ランク以上または、長期優良住宅認定』とありますが、CASBEE って、一体、何でしょう?また、キャスビーB+ というレイティングもあるし? 調べてみました。
CASBEE(キャスビー)とは
Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency。邦文名は建築環境総合性能評価システム。建築物を環境性能で評価し格付けする手法で、省エネ・環境負荷の少ない資機材を使用する等、環境への配慮・室内環境の快適性・景観への配慮等を含んだ総合的な建物の品質を評価するシステムです。
CASBEEは2001年4月に発足した国土交通省住宅局支援による産官学共同プロジェクト。建築物の総合的環境評価研究委員会を設立し、同委員会・及び・傘下小委員会が、研究開発と運営に当たっています。
CASBEEの目的:建築物の環境に対する様々な側面を客観的に評価。
-
- 建築物のライフサイクルを通じた評価
- 建築物の環境品質(Q)と、建築物の環境負荷(L)の両側面から評価
- 環境効率の考え方を用いて、新たに開発された評価指標「BEE(建築物の環境性能効率、Built Environment Efficiency)」で評価
評価結果は、5段階ランキングとして表示されます。
BEE(Build Environment Efficiency)とは
建築物の環境性能効率(BEE)=Q(建築物の環境品質)÷ L(建築物の環境負荷)
下表では、B- が一般の建物。A がサステナブルと評価される建物。
Q値が高く、L値が低い程、傾きが大きく、よりサステナブルな性向の建築物と評価。この手法を使う事で、建築物の環境評価結果をランキングすることが可能となる。グラフ上では建築物の評価結果をBEE 値が増加するにつれて、Cランク(劣る)からB-ランク、B+ランク、Aランク、Sランク(大変優れている)としてランキングされる。
ランク 評価 BEE値 ランク表示 S Excellent BEE=3.0以上、かつ Q=50以上 ★★★★★ A Very Good BEE=1.5以上 3.0未満 ★★★★ B+ Good BEE=1.0以上 1.5未満 ★★★ B- Fairly Poor BEE=0.5以上 1.0未満 ★★ C Poor BEE=0.5未満 ★
ライフサイクルCO2排出率によるランク(温暖化影響チャート)
CO2 排出量 | 低炭素化に関わる性能水準のイメージ | ランク表示 |
75%以下 | 建物・設備の省エネ、耐久性等の積極的取組 | ☆☆☆ |
50%以下 | 建物・設備の省エネ、耐久性等の積極的取組・太陽光発電設置 | ☆☆☆☆ |
0%以下 | LCCM住宅 | ☆☆☆☆☆ |
LCCM認定取得住宅の具体例:CASBEE
CASBEE: Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency (建築環境総合性能評価システム)
- 2-1 : 戸建の環境効率(BEEランク&チャート) Sランク ★★★★★(大変優れている)
- 2-2 : ライフサイクルCO2(温暖化影響チャート)ランク ☆☆☆☆☆(緑 5つ星)
LCCM住宅関連情報
LCCM(Life Cycle Carbon Minus)住宅、認定基準等につき、新着情報が公開されました。 IBEC 建築省エネ機構ホームページをご参照ください。
LCCM住宅(Life Cycle Carbon Minus)認定要件
住宅の建設・運用・廃棄までの寿命において、できるだけCO2排出削減に取り組み、更に、太陽光発電などによる再生可能エネルギー創出により、1住宅の生涯でのCO2の収支をマイナスにする住宅のこと。今後の住宅政策の柱の一つとなるものと期待されています。
LCCM住宅認定を行う機関がIBEC
LCCM住宅認定を行うのは、⼀般財団法⼈建築環境・省エネルギー機構IBEC(Institute for Building Environment and Energy Conservation)。IBECでは、LCCM住宅の普及促進に寄与することを目的とし、建築環境総合性能評価システムCASBEEの評価・認証の枠組み等に基づき、LCCM住宅認定を行っています。
LCCM住宅認定の概要
- 対象建築物:新築の一戸建て専用住宅、竣工後3年以内の一戸建て専用住宅
- 申請者:建築主、設計者、施工者、販売者等
- 認定の基準:認定基準は下記①②のいずれかを満たすものとする。
①CASBEE認証ルート[注]:CASBEEの戸建評価認証制度に基づき認証された環境効率ランクがSまたはAであり、かつ、ライフサイクルCO2(温暖化影響チャート)ランクが、緑☆☆☆☆☆(5つ星)である住宅
②LCCM適合判定ルート:CASBEE-戸建(新築)に基づく「LCCM住宅部門の基本要件LCCO2(ライフサイクルCO2)適合判定ツール」による LCCO2評価結果が 0 以下。つまり、適合判定ツールにて評価した計算結果が「適合」である住宅
通常、住宅を供給する業者が補助金申請を行い、事業者は受給した補助金相当額を建築主に還元。戸建注文住宅新築に際しては、事業者・建築主間で共同事業実施規約を締結。
[注] :CASBEE認証ルートの要件
- CASBEEの戸建評価認証を受け、認証書が交付されている
- CASBEE-戸建(新築)により評価し、戸建標準計算による評価のみを対象
- 評価時期は、設計段階、竣工後入居前、入居後のいずれか
- 評価書作成者は、IBECs登録のCASBEE-戸建評価員であることが必要
大停電でも困らないスマートハウスとは?
太陽光発電が稼働しない日没後は、電気が使えないというこれまでのZEHが抱える課題を解決するのが、蓄電池搭載により、災害時や大停電時、夜間でも照明や家電が使える高機能のZEH。
ソーラーパネルで太陽光からエネルギーを創り、家庭用蓄電池に蓄え、住宅に必要なエネルギーを無駄なく振り分けるHEMS搭載により、更に、高機能化した住宅。非常時にも昼夜を問わず電力が使用できる防災対策機能を備えた住宅がスマートハウスです。
- 深夜に災害・停電が発生しても、PCやスマホの充電ができ、照明や家電が使える。
- 冬場に災害で停電が発生しても、寒さを回避できる。
- 太陽光発電+蓄電池+HEMSが常識の時代になる。その機能を備えた家。
デザイン性に優れ、住宅性能に対する技術・経験豊かなハウスメーカーが創るLCCM、スマートハウス。施主としてはやはり、安心できます。こちらの記事をご参照ください。
省エネ住宅:住宅性能表示制度の内容に目を通す!
2000年度に施行された住宅の品質確の促進等に関する法律(通称:品確法)は、欠陥住宅などのトラブルを未然に防ぐことを目的としたもので、以下の3つにより構成されています。
- 建築会社に10年間の瑕疵担保責任(基本構造部分)を義務化
- 指定住宅紛争処理機関の創設
- 住宅性能表示制度の創設:新築住宅の場合、以下、10項目。評価機関に評価してもらうもらわないに関わらず、建築業者さんとの話合いの中で必要になってくる知識です。概要をまとめておきます。
- 地震などに対する強さ:耐震等級(構造躯体の倒壊等防止、最大等級3は1.5倍の力に耐える)。耐風等級(構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止:最大等級は2)。耐積雪等級(構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止、多雪区域のみ、最大等級は2)
- 火災に対する安全性
- 柱や土台などの耐久性
- 配管の清掃や補修のしやすさ、更新対策
- 省エネルギー対策:5-1 温熱環境(断熱等性能等級:最大等級4)、5-2 エネルギー消費量(最大等級5)
- シックハウス対策・換気:6-1 ホルムアルデヒド対策(内装及び天井裏等)最大等級3、ホルムアルデヒド発散量が極めて少ない(日本工業規格又は日本農林規格のF☆☆☆☆等級相当以上)、6-2 換気対策、6-3 室内空気の化学物質の濃度等:選択表示事項、建設住宅性能評価のみ
- 窓の面積
- 遮音対策
- 高齢者や障害者への配慮
- 防犯対策
ZEH補助金・LCCM補助金を受け取る:情報収集3つのステップ
企業として新築戸建住宅の見えない部分の品質をどのように管理し、施主の利益を守ってくれるのか。ZEHビルダー選びに際しては、3つのステップが役に立ちます。
ステップ1 資料請求で相場感を得る
希望する注文住宅新築にはどの程度の資金が必要か。まず、相場感覚を掴みましょう。
デザイン性に優れ、住宅性能に対する技術・経験豊かなハウスメーカーが創るZEHやLCCM。注文住宅を新築するに際しては、機能性からも、デザイン性からも、正直、安心できます。
気になるハウスメーカーやZEHビルダー数社を比較。見積もりとプランを一括請求できるサービスが便利です。
【PR】タウンライフ
ステップ2:大切なチェックポイントを質問する
お住まいの地域を施工エリアとするZEHビルダーの中から、気になるハウスメーカーや、地元の工務店、設計会社を選び、Emailで連絡。各社の家づくりについて、個別に問い合わせ。
本サイトの『地域別ZEHビルダー一覧』、『新築注文住宅 ZEH5つ星ビルダー一覧』が便利です。
新築住宅の外観、インテリア、機能性については各社ホームページでチェックできます。
ここで、重要なチェックポイントは、企業として新築住宅の見えない部分の品質をどのように管理し、施主の利益を守ってくれるのか。ここになると思います。
・御社の社内品質管理体制や、社内検査体制について説明してもらいたい。
・御社内での検査状況の写真や記録を工事進捗に沿い、報告してもらえるか?
・住宅性能:御社住宅の耐震等級、シックハウス等級、省エネ等級を教えてもらいたい。
・施主として第三者を雇い、インスペクションを希望するが、対応してもらえるか?等
ステップ3:個別相談とモデルハウス見学でZEHビルダーを選ぶ
質問の回答や業者さんの対応をみて、信頼感を持てたZEHビルダーを数社選択。実際に面談。
モデルハウスを訪れ、住環境を体感し、個別面談では、予算と設備仕様など詳細につき希望を伝え、アドバイスを受け調整。見積もりや間取り図を、作成してもらいましょう。
数社との間でこのプロセスを取り、間取り図や見積もり金額を比較。信頼でき、ご家族の希望に最も沿った提案をしてくれた業者さんを選びたいものです。
この3つのステップを踏む事で、施主にとり、初めて納得のゆく建築業者・ZEHビルダーを選ぶ事が可能になるではないでしょうか。
ZEHビルダーとの確認事項
- 補助金を上手く使い新築
- 着工のタイミングの確認:新築する場合、事前に着工した物件は対象外となります。
- ZEH仕様とするコストの確認:初期費用が嵩みます。追加コストは250~300万円程度といわれています。
ZEH提出書類の作成が心配
提出書類記載事項は非常に複雑ですが、ZEHに必要な計算等はZEHビルダー側がやってくれます。施主は記載事項の説明を受け、納得の上、必要な署名・押印をすれば良いので問題ありません。
多額の投資になるのですから、技術力と豊富な実績を持つ信頼できるZEHビルダー数社からの提案を比較・検討した上で、家族の健康をしっかり守る快適な住環境を備えた後悔のないZEH注文住宅の新築を、是非、実現してください。