材料費高騰や工事費の値上げに伴いコストの嵩む新築より、既存住宅を活かしたリフォームを検討する皆様に、断熱・耐震リノベでZEH水準を上回る省エネ性能を備えた高性能仕様住宅へのリフォームをご紹介します。改築リフォームは、相続した空き家対策としても非常に魅力的です。
人々が円滑な経済活動を営み、日常生活を機能させるには、電気が不可欠。電気なしには、生活が機能しないという現実を真摯に受け止め、何ができるのか、一緒に考えてゆきましょう。
日本は石油や天然ガスなどの資源に乏しい国
日本は石油や天然ガスなどの資源に乏しい国です。エネルギーは、海外から輸入される石油・石炭・天然ガス(LNG)などの化石燃料に大きく依存しています。
2017年、日本のエネルギー自給率は9.6%(出典:IEA「World Energy Balances 2018」)と、極めて低水準にあります。

引用元:経済産業省 資源エネルギー庁ホームページ
エネルギー供給を輸入に頼る日本、省エネの必要性を考えよう
- 日本の一次エネルギー供給の約9割は化石燃料、そのほとんどを輸入に頼っています。 ➡︎ エネルギーセキュリティの観点から、省エネが必須課題。
- これまで、日本の産業界は、CO2削減のため水素自動車、ハイブリッドカー、LED照明などをはじめとするさまざまな商品、サービスの開発実績で環境問題に貢献してきました。

「石炭火力が地球環境を守る」日本の技術とは?
日本は石炭火力発電に頼っていますが、CO2を分離し、地中に埋める革新的な技術確立までわずかと言われています。原子力発電に頼る諸国が抱える危険性に比べたら、日本のこの技術により、『石炭火力が地球環境を守る』事になりそうです!
「CCS」とは、「Carbon dioxide Capture and Storage」の略で、日本語では「二酸化炭素回収・貯留」技術と呼ばれます。発電所や化学工場などから排出されたCO2を、ほかの気体から分離して集め、地中深くに貯留・圧入するというものです。
いっぽう「CCUS」は、「Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage」の略で、分離・貯留したCO2を利用しようというものです。たとえば米国では、CO2を古い油田に注入することで、油田に残った原油を圧力で押し出しつつ、CO2を地中に貯留するというCCUSがおこなわれており、全体ではCO2削減が実現できるほか、石油の増産にもつながるとして、ビジネスになっています。 引用元:経済産業省 資源エネルギー庁公式サイト
たとえば、横浜市にある磯子石炭火力発電所は、「クリーンコール技術」とよばれる技術を活用し、大気汚染物質の排出を大幅に削減しています。2002年のリプレース(建て替え)前に比べると、窒素酸化物(NOx)は92%、硫黄酸化物(Sox)は83%、粒子状物質(PM)は90%減っています。 引用元:経済産業省 資源エネルギー庁公式サイト
自然環境破壊の元凶はバイオ企業!:N20(亜酸化窒素)
CO2を目の敵にする議論が主流を占めてきましたが、実は、地球温暖化による自然環境破壊主因は、モンサント社に代表されるバイオ企業が使用する大規模農業用農薬や除草剤散布によるN20(亜酸化窒素)。亜酸化窒素こそが環境汚染の元凶であり、その温室効果はCO2の約300倍、最大のオゾン層破壊物質です。
日本市場は、米国の余剰穀物処理場として使われ続け、関税が実質撤廃されたため、日本国内の生産減少が加速。現在、輸入依存度は小麦が85%、大豆が94%、とうもろこし100%に達しています(出典:鈴木宣弘東京大学教授)。
我が国は、大豆・とうもろこしを米国からの輸入に依存し、日本国民は知らずして農薬に毒された食品を口にしています。農産物を通じた健康被害が深く懸念されます。
遺伝子操作のマッチポンプ
1970年にモンサントが開発した「ラウンドアップ」は、グリホサートを主成分とした非選択性除草剤で、農作物や雑草を無差別に枯らす性質をもつ。この除草剤とセットで販売されているのが、遺伝子操作によってラウンドアップへの耐性を有した大豆や綿花、トウモロコシのGMO種子「ラウンドアップレディー」だ。 引用元:産経新聞
既存住宅リフォームでZEHを上回る省エネを達成!
築後、時間を経過している日本の家屋は冬寒く、夏暑い。部屋ごとの気温差が大きいのが特徴です。
- 取り壊し費用に500万円程
- 立て直しをするには数千万円、建築関係コストが嵩むばかりか
- 建築中、数ヶ月間、不自由な生活を余儀なくされます。
- ご家庭によっては、思い出詰まる家屋の保持を希望される方もあるでしょう。
そこで、住宅リフォームで省エネを達成、家屋の気密性を高め、太陽光発電を使い、家庭のエネルギー自給率を高めることができないか。リサーチをしてみました。
LIXIL 断熱改修工法(SW)工法リフォーム
➤ 耐震補強
➤ 床・壁・天井(屋根)に断熱材を入れる
➤ 隙間をふさぐ気密工事
➤ 窓を複層ガラスのサッシ窓に取り換える
これまで諦めていた家の外装部分の気密性。室内温度差の少ない健康で快適な住環境リフォーム、通気層のある寒い既存住宅でも、外装材を壊さずに、住まいながら、家一棟まるごとの断熱改修が可能となった。とのプレス・リリースがありました。
LIXILグループでは、SW 工法リフォームにより、高性能断熱パネル(硬質ウレタンフォーム)を既存住宅の外側に取り付けることで、断熱性能と外観の美しさを両立。天井・床断熱、換気、開口部の改修併用により、ご家族が求める室内温度差の少ない健康で快適な住環境の提供が可能になったと発表しています。
鳥取県の既存住宅リノベ実例:ZEHを上回る省エネ性能を獲得
築58年の空き家を断熱・耐震リノベで、ZEH水準を上回る省エネ性能を備えた高性能住宅に性能向上リフォームを行なった企業があります。
築58年の既存住宅リノベの結果、建築物省エネ法に基づく省エネ性能は、エネルギー消費性能:☆3つ、断熱性能:断熱等級6を獲得。ZEH水準(☆3つと断熱等級5)を上回ります。
実例詳細はこちらをご参照ください。
セキスイハイム既存住宅対象の断熱リノベ
セキスイハイム既存住宅限定ですが、断熱リノベでZEH水準を上回る断熱等級6相当達成との報道もありました。こちらの記事をご紹介いたします。
エネルギー自給住宅にリフォームする
➤ 国産太陽光発電ソーラーパネルと付属設備を設置
➤ 夜間や災害などによる長期停電でも電気を使えるようにする蓄電設備を設置
➤ 既存の住宅をオール電化住宅に
オール電化には、調理器具をIHクッキングヒーター、給湯をエコキュートに替えるなど、すべての電源を電気機器に交換。電気配線工事も必要なるでしょう。費用も機器代と電気工事費ぐらいですみそうです。 エコキュートはヒートポンプ式の給湯機で、熱効率が高いので、省エネルギーになります。
エコキュート設置に対する補助金は、自治体によって様々ですが、最大で10万円ほど付与している自治体もあります。お住まいの地域自治体のホームページをチェックしましょう。
省エネリフォーム補助金制度
住宅性能を高めるための省エネ改修工事。一定の要件を満たした改修工事を行う場合、各種の補助金対象となります。
参考資料:住宅省エネキャンペーンにおける3省連携(新築・リフォーム)
・先進的窓リノベ2025事業(環境省) 1,350億円
・給湯省エネ2025事業(経済産業省) 580億円
・賃貸集合給湯省エネ2025事業(経済産業省) 50億円
・子育てグリーン住宅支援事業(国土交通省・環境省) 2,500億円
子育てグリーン住宅支援事業
補助対象
戸建、共同(集合)住宅によらず、既存住宅に下表の省エネ改修や子育て対応改修等を行う事業、
必須工事①~③のうち2種以上を実施する場合に限る。
補助対象事業 | 必須工事 | ①開口部の断熱改修 ②躯体の断熱改修 ③エコ住宅設備の設置 |
補助対象事業 | 附帯工事 | ④子育て対応改修 ⑤防災性向上改修 ⑥バリアフリー改修 ⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 ⑧リフォーム瑕疵保険等への加入 |
補助対象者 | 補助対象事業の発注者 |
※1申請あたり①~⑧の合計補助額が5万円未満の場合は補助対象になりません。
※他の構成事業で補助を受けている場合、環境省が実施する「先進的窓リノベ2025事業」は必須工事①、経済産業省が実施する「給湯省エネ2025事業」および「賃貸集合給湯省エネ2025事業」は必須工事③として扱う。その場合も①~⑧合計補助額が5万円未満の場合は補助対象になりません。
✮対象工事の着手期間:2024年11月22日以降に着手したもの。
✮リフォームは、子育て世帯・若者夫婦世帯以外も対象となり、幅広い層への補助につながります。(全世帯に最大60万円の補助)是非、ご活用下さい。
補助金額
補助額は、リフォーム工事内容に応じ定める額の合計。付帯工事で補助対象となるのは「必須工事」を行う場合のみとなります。
必須工事2種Aタイプ補助金 :上限 40万円/戸。

引用元:国土交通省
令和7年度 スケジュール(予定)
事業者登録開始 | 2025年3月上旬~(予定) |
対象製品公募 | 2025年2月中下旬~(予定) |
交付申請(予約含む)開始 | 2025年3月下旬~順次(予定) |
補助金は建築を行う事業者の申請に基づき、原則、補助事業に係る契約代金(最終支払に限る)に充当。補助対象者と合意した方法により還元。
[注] スケジュールは変更となることがあります。子育てグリーン住宅支援事業のホームページにて最新情報をご確認ください。
先進的窓リノベ2025
住宅分野、家族の健康を守る断熱性能を高めるため、先進的な断熱窓の導入を支援する事業。
補助額・補助対象工事・手続き詳細については、先進的窓リノベ2025事業詳細をご参照下さい。
給湯省エネ2025事業
高効率給湯器導入費用の一部に対する補助金事業。令和6年11月22日以降に工事等に着手したものが対象となります。
高効率給湯器の導入
補助上限台数:戸建住宅はいずれか2台まで。共同住宅等はいずれか1台まで。詳細は経済産業省「補助金の概要」をご参照下さい。
①ヒートポンプ給湯機(エコキュート:電気):基本額:6万円/台
A要件:10万円/台:インターネット接続可能機種。昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有する
B要件:12万円/台:補助要件下限機種と比べ、5%以上CO2排出量が少ない
A要件及びB要件を満たすもの:13万円/台
②ハイブリッド給湯機(電気•ガス):基本額:8万円/台
A要件:13万円/台:インターネット接続可能機種。昼の再エネ電気を積極的に自家消費機能を有する
B要件:13万円/台:補助要件下限機種と比べ、5%以上CO2排出量が少ない
A要件及びB要件を満たすもの:15万円/台
③家庭用燃料電池(エネファーム:ガス):基本額:16万円/台
C要件:20万円/台:ネットワーク接続可能機種、気象情報と連動。停電予想時、稼働停止せぬ機能を有する
高効率給湯器導入に際する蓄熱暖房機または電気温水器の撤去
高効率給湯器の導入と併せて蓄熱暖房機または電気温水器を撤去する場合、以下補助金が加算されます。エコキュートの撤去は加算対象外です。
① 蓄熱暖房機※の撤去 +8万円/台(上限2台)
② 電気温水器の撤去 +4万円/台(高効率給湯器導入により補助を受ける台数まで)
※蓄熱レンガを電気で温め、 放熱することで部屋を暖める器具。
性能向上リフォームで利用できるその他補助金制度
長期優良住宅化リフォーム推進事業
事業タイプ | 補助限度額 |
評価基準型 | 1住戸につき80万円※1 |
認定長期優良住宅型 | 1住戸につき160万円※1 |
※1 以下の場合、50万円を上限に加算
三世代同居対応改修工事を実施する場合/若者子育て世帯が改修工事を実施する場合/既存住宅を購入し改修工事を実施する場合
※2 一申請あたり補助金額が10万円以下(補助対象工事費30万円)は補助対象外。 事業概要はこちらをご参照下さい。
世代省エネ建材の支援実証事業
事業内容 | 補助率 | 一戸当たり補助金額 |
外張り断熱 | 補助対象経費の50%以内 | 上限 400万円(1-4地域) 上限 300万円(5-8地域) |
内張り断熱 | 補助対象経費の50%以内 | 戸建上限 200万円。集合上限 125万円 補助金下限 20万円 |
窓断熱 | 補助対象経費の50%以内 | 上限 150万円 |
補助金の詳細はこちらをご参照下さい。
【全国対象】既存住宅の断熱リフォーム支援事業
公益財団法人北海道環境財団による、環境省の補助金「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」の執行団体として、全国を対象に公募を実施するもの。詳細はこちらをご参照下さい。
住宅リフォーム:地方公共団体における支援制度
こちらのサイトから、地方公共団体が実施する住宅リフォームの支援制度を検索できます。ご活用下さい。
省エネリフォーム減税制度
耐震性能や省エネ性能など住宅性能を高めるための改修工事。一定の要件を満たした改修工事を行う場合、所得税控除・固定資産税・贈与税等の減額措置があります。
所得税 | 10年以上のローンを利用:住宅ローン減税 リフォーム促進税制:ローン利用有無に関わらず利用可能 |
固定資産税 | リフォーム促進税制:家屋固定資産税が対象 |
贈与税 | 贈与税の非課税措置:直系尊属からリフォーム等資金贈与を受けた場合 |
取引再販 | 登録免許の特例措置:買取再販住宅を取得・居住した個人を対象 |
詳細は住宅リフォーム協会の資料をご参照ください。
【令和7年度】既存改修ZEHビルダー一覧
断熱・耐震リノベにより、ZEH水準を上回る省エネ性能を備えた高性能仕様住宅への改修リフォームを担当できる、既存住宅改修ZEHビルダー一覧を地域毎にまとめましたので、ご利用ください。
また、プロの省エネリフォームのアイデアと見積もりを取り寄せるサービスもご紹介いたします。省エネ改修工事希望と明記し、資料を取り寄せるこのサービスが便利です。 【PR】タウンライフ
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思い通りのリフォームが無理でも、諦めないでください。
数社から受け取った見積もりの金額が、各社ともに、予想を超えて多額であったり、家族構成の変更に添った住環境が、既存住宅のリフォームでは実現できそうもない。こんな現実に直面する事もあります。
その場合には、思い切って、希望の間取りを実現する注文住宅に切り替える事をお勧めいたします。特に、老後を見据えたダウンサイジングをお考えのご夫婦には、バリアフリーの平家造りであれば、ご予算内に納まるのではないでしょうか。
夏涼しく・冬暖かい住環境、部屋ごとの気温差のないエコ住宅で、快適な住環境を確保すると共に、自宅での太陽光発電と蓄電装置を設置することで、災害時の長期停電時にも昼夜共に、電気を使え、地球環境にも寄与するZEH+仕様の家は、補助金を受けることができます。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。

まとめ
ご家族の健康に欠かせない室内温度差の少ない快適な住環境や、災害に強い創エネ・蓄エネ機能を備えた安心な住環境。住宅リフォームや、注文住宅の新築を通じ、ご家族の安全や健康を守るだけでなく、お庭やベランダで、自然栽培による家庭菜園を楽しみながら、食の安全と地球環境保全に貢献をすることもできます。
補助金制度や減税制度を上手に利用し、自己費用負担を減らす工夫をしながら、ご家族にあったリフォーム、場合によっては、注文住宅の新築を、是非、検討なさってください。